先週の休日のこと。
読書ならわかるけれど、ゲームでもバックミュージックにクラシックを流すのが彼女のスタイル。イカが絵の具を撒き散らすゲームをしてわちゃわちゃしながら流れていたのがLa Folia。やりにくそうに見えるけれど、クラシック音楽が流れていることが重要らしい。そんな妻ちゃんを本を読みながら見守っていると、こんなことをつぶやく。
「たぶんLa Foliaを聞くのは平成最後だよ」と。1000曲以上のクラシックがプレイリストに入っていることから、この曲のターンは平成中におそらく来ない。
24日夕食を食べながらソフトバンク戦を見た。逆転を許した9回表ゲッツーでリードを広げられずなんとか切り抜けたのだが、判定不服でオリックスベンチからリクエスト要求。大分出身の今宮選手の足がベースから離れていたが、判定通りアウトになった。
実況は言う。「一連の流れでアウトになったのでしょう」。
僕は言う。「平成最後に嫌なものを見た気分になったね。あれなんなんだろう」。
妻ちゃんは言う。「水に流しましょう」。
これは日本シリーズ優勝を決めた時、ベンチ前で達川ヘッドコーチが工藤監督に伝えた言葉だ。彼女はタカガール。
「一連の流れでアウトになったら、ゲッツー狙える時はとりあえずセカンド投げればなんとかなるってこと?」とサッカーしか知らない僕が言うと「もう全部忘れましょう」とまた達川ヘッドコーチのように言うのだ。
だからもう忘れることにした。平成最後の不思議を“流れ”で終わらせた。
これからすべてのことが平成最後になっていく。ひとつひとつをクローザーとして、意味ある終わり方を意識する。終わりが良ければなんとかに縋るのだ。そして新元号令和を迎えよう。
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