大分高校野球部女子マネージャー甲子園に立つが大会関係者に制止される

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彼女にとっては、いつもの練習の一環だったのだろう。いつものルーティンとして、ノッカーにボールを渡しているのを想像できる。クラシックバレエをやめて野球部のマネージャーになった1年生のとき初めて甲子園に来た。あれから2年。最後の夏でまた甲子園に戻ってくることができた。マネージャーとして最後の甲子園。いつもと同じ練習でもいつもは感じない動揺を隠しながら、ユニフォーム姿の彼女は甲子園に立った。

甲子園の大会規定によると、グラウンドに立つのは男子のみと明記されている。甲子園練習もこれに準じることになるが、男女の明記がなくユニフォームの着用とだけ書かれていた。ここを突いたと思われるのが、大分高校野球部。3年間頑張ってきたマネージャーを甲子園に立たせてあげたい気持ちがあったのだろう。彼女にユニフォームを着用させ練習補助員として参加させたが、約10分間経過した頃、大会関係者に気付かれ制止された。

大分高校野球部部長は、すべて自分の責任で彼女にグラウンドに立たせてあげたかった気持ちを述べて、迷惑をかけたことを謝罪した。女子マネージャーは「やっぱりダメなんだと思いました。いつもやってるんですけれど、甲子園ということで緊張して手が震えました」とデイリースポーツの記者にそう答えた。

彼女のこの“やっぱり”というコメントからわかることは、大分高校野球部が彼女のために仕組んだ、ちょっと挑戦的で粋な演出だったのだろう。この“やっぱり”という発言こそ、彼女の率直で素直な気持ちが表現されている。野球部から信頼されている素敵なマネージャーなのだろう。大分高校野球部そのものに温かさを感じる。

彼女の“やっぱり”という言葉を無くす甲子園を考えるときが来た。彼女もいくらかの犠牲を払いながら頑張ってきた3年間である。規定というルールがある以上今回は残念なことになったが、大分高校野球部が仕組んだ策略は改革に繋げないといけない。次はどこかの高校野球部の女子マネージャーが「やっぱり」と言えないような環境を作るべきだろう。

ここで大きな話題になれば、規定を変える動きが生まれる。これは時代にそぐわないのだから当然の動きだ。 彼女と大分高校野球部の率直な想いを汲むだけで、改善できる規定のように感じる。ただどうしてその規定が必要だったのかにも着目しなければならない。差別などのエモーショナルが生じる出来事だが、それにとらわれない建設的な解決方法を模索してほしい。彼女や彼らのいまを、極力奪わないような大会運営をする必要がある。

大分高校野球部の気持ちと、彼女の“やっぱり”に大分県民として寄り添ってあげたい。大きな問題提起をしてくれたことを、大分県民として誇らしく思う。「やっぱり」なんて言っちゃう率直で素直でキュートなマネージャーと大分高校野球部の甲子園。彼女らによって甲子園の未来が変わるかもしれない最高の夏が始まった。

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