2017衆院選大分1区 吉良州司先生の整合性がない復活当選を讃えて

作曲家のプーランクがファンである歌手のエディット・ピアフのために書いた曲「エディット・ピアフを讃えて」。僕は幼少期からこの曲を聴く機会が多く、もっとも好きなのはお姉ちゃんが弾いたピアノです。そのお姉ちゃんが言うのです。「綺麗なメロディーだけど、見えないところでとっても苦労してるんだよ」。その見えないところというのがペダル。

僕の2017衆院選大分1区に求めるのは、まぎれもなくブレにブレた希望の党吉良州司先生を落選させること。当選させてしまえば、議会制民主主義の愚弄です。吉良先生は小選挙区で当選できなかったことからひとつは勝った。惜敗率が高いことを予想していましたが、まさか比例順位が2位だったことを知りませんでした。アメリカ大統領選もシステムによってトランプ大統領が生まれましたが、そうみると僕は選挙システムに負けたような気がします。違う角度から見えれば、勝負に勝って試合に負けたとも言えるでしょう。

僕の想いは負けました。はっきりと負けを認め、素直に吉良先生の当選を讃えます。憎き民進党系議員に2連敗です。

大分合同新聞のアンケート憲法9条改正が賛成・反対でもなく「その他」。希望の党により消費税凍結公約の縛りを受け、将来世代優先の社会保障政策が破綻したにもかかわらず、財源を語らず夢を与える。将来世代優先のため高齢者に我慢を強いるけれど、選挙運動で向かい合った高齢者には良いことしか言わない。戦争法ではしゃぎまわっていた護憲派の連合大分とその傘下のしがらみを受けるため、専門である外交・安全保障の訴えを避ける。そのしがらみは新たな足枷を作ります。

破綻した社会保障政策の財源がそのまま労働者を苦しませることが明確になることから「なんとなく」で済ませた。安倍政権の対立軸になる必要がないことを民進党に対して訴えていたのに、選挙になれば印象操作として意味のないモリカケ問題を持ち出した。

ブレにブレ、実現性がない政策を訴え続けたのが吉良州司先生の選挙運動でした。

しまいには希望の党が失速したことから、この党の看板を下げて、まるで無所属のように振る舞いました。そして党の看板によって比例復活で当選するのですから、希望の党に助けられたかたちとなります。これ以上のポリティカルコメディーはないというほど、最高傑作です。もちろんアイロニーです。ただ僕は大笑いしましたよ。吉良先生が嫌った無所属で出馬しない意味は、ここにあったことが確認されたかたちです。つまり保身。

「希望の看板はいらない」とか言いながら比例復活なんですから、笑いをこらえることができません。プライドが高い吉良先生だから、僕はこれからも「整合性がない復活当選」を言い続けますね。デリヘル挿入示談事件を含めると吉良先生の2大看板になりますので、どうぞみなさんも僕に許可なく使ってください。

ちなみにこの「整合性がない復活当選」は、その後の野党編成において問題になる可能性がありますので、大分1区の有権者はしっかり認識しておきましょう。
何度も言いますが、吉良州司という政治家の政策に対して僕は評価をしています。しかし政治家になる過程は評価できない。自身に投票をしない大分市民は良識・理性がないと受け止める発言をし、ブレにブレまくる選挙運動を展開した。吉良先生が小選挙区で負けた要因は、大分市民の良識や理性というものではなく、吉良先生の見識です。

あまりにも大分1区を舐めすぎていた。雨に濡れればなんとなくいい人に見える。ソープオペラに酔って恍惚するような大分1区ではもうありません。あなたが掲げるキラキラ論は、キラキラ詐欺として見抜いた結果が正しい見識を持つさまざまところに流れた約3000票差です。ちなみに無効投票数が4160。吉良先生のその稚拙な見識である大分1区の有権者を甘く見ていたことが、小選挙区で負ける大きな要因になりました。

綺麗にみえるメロディーは見えないところで修正を掛けているから「エディット・ピアフを讃えて」は素晴らしい曲になる。吉良先生は面倒だからペダルを踏むことをやめて、なんとなく綺麗なメロディーを整えた。しかしその綻びを知る大分市民の約3000人は見逃さなかった。その約3000人の厳しく貫いた信念の見識が、信念がないあなたを落選の危機に追い込んだのです。

安倍政権を倒すには小手先だけではだめです。実現性ある政策こそが最大の武器になることを教訓として議員活動を行ってほしい。それが政治家です。巨大な自民党を倒すのは、その方向性しかありません。もう同じ失敗をしないでください。

ノーサイドとはいえないほど、吉良先生に対する溝が深まる選挙戦になりましたが、議員であればいくらでも挽回することができます。僕はその挽回を認めない有権者こそ、良識や理性がないと思います。その挽回を僕は吉良評論家として楽しみにしています。次回の選挙はペダルの操作を怠らないように。

最後に。

政治家の信条を潰すような選挙区にならないことを、僕ら有権者も努力しなければいけません。政治家が信念を変えてまで選挙運動をしなければいけない大分が正しいのでしょうか?今回でいえば連合大分、そして「安倍憎し」だけで記事を構成する大分合同新聞にあたりますが、その点からも選挙区としての課題が顕在化されました。もっといえば吉良州司先生という、大分では希代な政治家(になる可能性)を潰す危機だったことも指摘しておかないといけません。大分大学なんて平気で表現・思想・言論の自由を侵害して、それを教職員は見逃します。そんな地が大分です。

「吉良州司を讃えて」という物語があるとするなら、「有権者としての大分選挙区」の文字数が莫大になります。台割の構成を大きく変えなければいけないほどの問題です。この問題をそのままにしてしまうと、また同じことを繰り返す選挙になるでしょう。それでは国は変わりません。改めて酷い大分の選挙が存在していることを、僕らは忘れてはいけません。選挙の敵が投票を呼び掛けていることに、もっと危惧する必要があります。僕ら無党派層こそ大きな教訓として持っておくべきです。

吉良先生を小選挙区で当選させることを許さなかったどこかに流れた約3000人の信念を捨てない見識ある大分市民が、大分1区を守ってくれました。

大分の選挙に希望を与えてくれた3030票を讃えて。

大分言論
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