広辞苑が10年ぶりに改訂されたようで、ブラック企業など採用されたようです。いろんな言葉が採用されましたが、別になにかNHKに言いたくて「ブラック企業」を持ち出したわけではありません。ぐ…偶然ですよ。
そんな傘下のNHK大分、しんけんワイドおおいた内のコーナーウオッチおおいたで、中垣るるキャスターが女性だけで舞う庄内神楽をリポートしました。女性の神様が嫉妬することでカップルで行くことを避けた方が良いとされる神社などありますが、庄内神楽ではそのようなことがあるようで、それでも神楽好きな地元の女子たちが楽しみながら地元の伝統を守ることを伝えていました。
OBSのラジオでもリポート業をしており、生で伝えることに定評がある中垣るるキャスターですが、それが映像になればどうなのかと、注目をしていました。
やはりうまいのです。神楽の衣装をまとい、いきなりハート形のプラカードを持ち出しそこに書かれたのが「カグラブ(たぶん)」。選挙中のどこかの演説に集まった聴衆をパロっているのかと思うくらい面白い演出。
最初は「この人なにをしているんだろう」と思ってしまい、それを補うようにスタジオのまなみんこと堀キャスターも戸惑う表情を浮かべていました。それでもるるキャスターは自分のペースを崩しません。プラカードを持ち出して、神楽を愛している地元の女子たちが頑張っていることを推してくる。
女性の神様が嫉妬するのであれば嫉妬させないようにすればいい。嫉妬心を抱かせないためには、尽くせばいい。単純な解決方法です。リアクションサッカーがアンチフットボールと語られますが、るるキャスターはリアクションリポートではなく、彼女はアクションリポートを選択する。お嬢な中継を堅実にするまなみんと対照すれば、良し悪しの評価も出てくるでしょうが、確実に中垣るるのカラーがそこにあった。名前が書いてあるリポートをするのです。
最近ウォッチおおいたは生の中継が少なかったのですが、中垣るるキャスターにライブを任せたというのは、それなりの意図を感じるものです。生の実績がある。唐突な推し方で見る側を巻き込んでいく。伝わったことから評価すれば、これは成功です。それを、そうですね「るるった」とでもいいましょうか。
新しい挑戦をする女子たちの庄内神楽と、挑戦する中垣るるキャスターのリポートは、とても相性が良い中継だったと感じます。同時に女子の神楽の方向性も良いと思う。後継者不足に悩む地元の伝統行事。もしかしたら「るるった」は、希望という方向性を導き出すリポートになるのかもしれません。大分のマイノリティーを掘り起こす「るるった」に期待してみましょう。
少し真面目に指摘しておいた方が良いこともあります。
表現・思想・言論の自由の侵害が最高学府で平気で起きて、それを改善しようとする気配すらない生まれない大分。大分の排除の論理に抗う象徴として見てみると、新しいなにかが生まれたのかもしれません。それが「るるった」。
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