PKO日報問題からわかる大分合同新聞論説の不安定さ

14日の大分合同新聞論説は、稲田防衛相のPKO日報問題を厳しく批判していました。大臣の発言は自衛隊に対し「憲法に触れるから嘘の報告をあげろ」と言っているようなもの。あり得ないことになります。稲田防衛相は辞任をするべきです。ただその批判をする正当性が大分合同新聞にはありません。

PKOの本来の目的とは

紛争を終わらせるためです。自衛隊を自分たちだけ平和で良いという一国平和主義のためだけではなく、世界平和への貢献のために派遣させる目的を持っています。また同時に国連への発言力を持とうという取り組みでもあります。自分たちだけではなく、世界にも犠牲を払って貢献することによって、国際世論を味方に付ける。

日本には北朝鮮や中国と今後脅威になる国々があることで、国際世論を味方につける意義はとても大きいです。ただ憲法9条の制約があることでPKO派遣5原則があり、それに何かと引っ掛かっていることから問題になっています。だからこそ安倍政権に加えて稲田防衛相の発言に問題があり、大臣は辞任し憲法9条を改憲してから派遣をするべきだと主張します。ただ大分合同新聞が行う稲田防衛相への批判は、必然的に日本が保護主義に走り日本にとって意味がないものになっています。

PKO撤退が必然的に保護主義に走る理由

日本が一国平和主義を貫きPKO撤退をすれば、同時に世界平和の理念に背を向けることになり、また国際世論を味方につけることができず、有事が起きた際もアメリカだけが頼りになります。北朝鮮への圧力も、中国が抜け道を作っていてうまく機能していません。この2か国が事実上今の日本の脅威であり、国連に発言力を持っている中国がいることも考慮しなければならない問題です。PKO派遣をやめるというのは必然的に日本が保護主義に走り、同時にアメリカ以外の後ろ盾を失うことを意味します。

トランプ大統領と安倍首相の首脳会談は成功に終わりましたが、強固な同盟関係を明文化した安保法制があったからこそ成り立った「首脳会談成功」である分析を一切しないのも、この新聞社の特徴です。ジャーナリズムとは思えない分析で政権の監視機関を自負しており、今回の稲田防衛相への批判も日本の未来にとって意味がまったくありません。

大分合同新聞のロジック崩壊

自分たちだけの利益を追求することに躍起になっているトランプ大統領に対し、批判しているのが大分合同新聞。指定した国々からの入国一時停止の大統領令を「自由民主主義の国ではなくなった」と猛烈に批判。トランプ大統領の自分たちの国を守ろうとする政策になりますが、それを批判する正当性が大分合同新聞にあるのかという話になるでしょう。

この新聞社の安保法制の姿勢からわかるのは、PKOへの自衛隊派遣も懐疑的であるのは明らかです。「自分たちだけ安全で平和であれば良い。他の国がどうなっても構わない」。上等だと思います。これを大分合同新聞は大々的に主張するべきです。ただこの時点でトランプ大統領の保護主義を批判できる正当性を失うことを忘れてはいけません。「俺はいいけど、お前はだめ」。まさにジャイアン思考です。民進党野田幹事長ではありませんが、蓮舫代表と同じ思想です。だからまともな論争ができない日本になってしまいました。

ふわふわロジックで構成される論説・東西南北

日出生台でアメリカ軍の演習が始まります。去年こんなことが起きました。米軍指揮官が演習場外でジョギングをしていたことに対して、反対派から猛抗議を受けることになりました。それを一緒になって非難した新聞社。こんなときは「排斥主義」などと言わない都合の良い大分合同新聞。ここにこそ、この新聞社の真骨頂。

大統領令の入国制限はテロによるリスクを軽減させるため。ただ移民でアメリカは成り立っている。テロリストではない人を排除するな。

日出生台の指揮官ジョギング批判は、沖縄で起こる米軍犯罪予防のために必要。ただアメリカは我が国の安全保障に欠かせない存在。しかも隊員の命を預かる指揮官が、地域の安全確認を兼ねて走っているだけ。犯罪者予備軍と判断できるのか?

正常なロジックを用いれば、帰結する場所は「排斥主義への批判」に落ち着くはずですが、なぜか大分合同新聞は人の顔を見ながら批判をする癖があります。もちろん去年の話であり、当時は排斥主義について知らなかったかもしれません。ただそんな一貫性のないふわふわロジックを用いて日出生台演習反対派を支持したとしても、現状はなにも変わりません。その先の未来は同じで、毎年日出生台で米軍演習が続きます。

その未来の可能性を削いでいるのは、一国平和主義の象徴である憲法9条です。今回のPKO日報問題にしても、最終的に帰結する場所は憲法9条です。人の顔を見ながら批判をする一貫性のない大分主要マスメディアの新聞社がある限り、大分では政治リテラシーや正当な人権意識は育たないでしょう。それは県の衰退を意味します。

意味がある批判を

個人的には今回のPKO日報問題は、ひょっとすると防衛省や自衛隊からのメッセージであったかもしれないと考えています。「軍法会議等の法整備も整っていないから行きたくない」、もしくは「日本だけ守っていればいいじゃん」という可能性。しかしどちらのイデオロギーに対しても、バッシングが行われるでしょう。

大分合同新聞であれば、大手マスメディアに追従しそれを根拠としてふわふわロジックで論説(共同通信社が書いているかも)や東西南北を構成し、「シビリアンコントロールへの挑戦」などと非難するでしょう。しかしそんな議論にまったく意味がないことを、そろそろ自覚するべきだと感じます。

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