わざと徒歩で来て送り届けてもらう。
夜道をひとりで歩くのが怖いといった口実で僕に送らせる女子高校生はまだ付き合っていない頃の妻ちゃんですが、そんな彼女の気持ちがわかる怖い体験をしました。
その体験を女子と結びつけるのは、oitaが過ぎるでしょうかね?
夏ということもあり、今回はその体でお話しましょう。
壱・夜のランニング、後を付けてくる足音
大分であれば税金を使ってクレームが来る製品であろう「軍基準」なんて書かれている明るいライトと共に夜ランニングをしていた。
なるたけ明るい道を選ぶのですが、自宅に帰ろうとすると主要道路から逸れていきます。すると街灯が少ない道を走ることになる。
いやだなーこわいなー。
こんな時に流れるメロディーは、NHK未解決事件のテーマ「ラビリンス」。
グリコ森永事件のキツネ目の男が頭の中を占めていく。そんな時に限って凶悪事件の蒐集家である妻ちゃんの話を思い出すのですから、困ったものだ。
振り払おうと大分の未解決事件・大分県教委汚職事件を思い出す。
この事件をNHKが取り上げてほしいと願いながら、薄暗い道を明るいライトで未来を照らしながら走っていく。
すると二人組の女の子を見掛ける。
らしさがある「バイバイ」くらいは耳に入ったのですが、僕はキツネ目の男たちと対峙しているものですから女たらしの余裕もなく、彼女らの前を通り過ぎていく。
薄暗い道と、大分では軍靴が聞こえるライトと、そしてなかなか振り切れないラビリンスの曲と、キツネ目の容疑者たち。
それらを引き付けれて走っていくと、ふと気付く。
僕以外の気配を感じる。その気配は音として僕に認知させる。
それは足音。 僕を追っている足音。
7月26日更新
弐・足音は離そうとしても追ってくる
初めての経験だ。追われる理由がない。
スピードを落として相手に抜いてもらうことを考える。しかし僕がターゲットであれば意味がない。
僕は前を向くしかなかった。
ギアをあげるが、坂道を登った後でそこまでの体力が残っていない。中山や東京か知らないが、ゴール前の坂を走る競走馬の気持ちになる。
それでも足音が遠くなることはない。
相手は僕を追いかけているのだ。
進撃の巨人を思い出す。アニに追いかけられたシーンでリヴァイ兵長は言った。
「おまえら剣を抜け」
あいにく剣は持ち合わせていない。でもある程度硬化させられる短い棒があるじゃないか。村上春樹のように釘を打てるほどではないが、それで戦うことも考える。
「変態には変態をぶつけるんだよ」
大丈夫だ。僕にはまだ余裕がある。さらにスピードを上げた時、後ろから鈍い音がした。それと同時に想定していない声が聞こえる。
7月26日更新
参・夜道で追ってきたのは(最新)
女の子の声だ。想定外のことが起きた時に発する甲高い声。
僕を薄暗い夜道から追いかけてきたのは女子だった。
「いたーい」なんて転んだことに対する羞恥を取り繕う言うものだから、後ろに向けて例の「大分では軍靴が聞こえる」と大分大学のIP偽装をしてメッセージを送られてきそうなライトを光線を絞って向ける。
白い上着に黒い肩紐がついたスカートの女の子が立ち上がろうとしていた。
今まで現実から逃げようと必死だった大丈夫でなかった僕は、「大丈夫ですか?」と声を掛ける。
「はい、大丈夫です」
どうして女の子は大丈夫じゃないのに、大丈夫と言うんだろう。手を借りたい女の子は「大丈夫」と言うことを僕は知っている。
君は転んだのだから大丈夫じゃない。
彼女の目の前にライトを照らしながら立てることを確認する。
「お気をつけて」と、僕を恐怖に陥れた正体に別れを告げようとすると「待ってください」と引き止めてくる。
そうだ、彼女は僕を追いかけて転んだのだ。
「な、なんですか?」人間というのは想定外が起きるとこうなるようだ。それも仕方がない。
夜道で追いかけてきた相手が転倒し、それが女の子で、しかも「待てほしい」と懇願する経験なんて、どこの誰が体験をするのだろうか?
8月1日更新
最終・予断排除の原則を夜のランニングから学ぶ
話を聞くと、友達と別れた後に薄暗い道から明るい道に出るまで走ろうと考えた。すると自分の前を走り抜けてきた明るいライトを持つランニングマンに出会う。
明るいライトを持つのは善良な市民。悪そうに感じない。この人の後ろをついていけば怖くない。あわよくば明るい道まで先導してほしい。
そんな願いを込めた彼女の追跡劇。
僕の自宅からは逸れるが、彼女が願う明るい道まで10分近く共にする。前回の女子高生の匂いとは違った、垢抜けなさを目指す匂いから10代後半から20代前半。
いやむちゃくちゃな彼女の目的だとしても、理路整然とした話し方をしていることから20代後半かもしれない。30代も視野だ。
彼女の年齢を分析していると田宮さんを思い出した。
ネタにされることが多いが、予断排除の原則を僕は体感した。
追いかけてきたのは女性だった。
これを男性と予断していた場合、「棒を持つ僕」が「変態には変態をぶつけるんだよ」を行使した時、危なかったのは僕の方だった。
田宮さん、ありがとうございます。
「近くのコンビニに家族が迎えに来ているはず」と言う。明るい道にたどり着くと「ここで大丈夫です」と別れを告げる追跡女子。
似ている。
好きな女の子を送る男子にそれほどでもない気持ちの女の子が牽制する時のセリフを、僕に向けないでほしい。
「知らない人についていってはいけないよ」
20代ほどの女子にそう言うべきかと悩みながら、明るい道にあるコンビニに向かう彼女の足元を確認すると、なんとも足音を奏でそうな靴だった。
彼女はその靴で夜を駆けたのだ。
8月2日更新
特定野党支持者の護憲派教育者が、税金を使って「私費で行う表現・思想・言論の自由」を侵害できる大分県。
これらの自由は憲法で保障されている基本的人権の根幹です。
公務員を想起する特定野党支持者の護憲派が憲法を知らない絶望的で恥辱的な大分県に、表現・思想・言論の自由は本当に存在しているのか?
だからこそ挑戦したい企画・「oitaが過ぎるでしょうか?」。不定期連載。
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