磯崎新さんにプリツカー賞と表現の自由への探求が物足りない大分

建築界隈のノーベル賞と言われる今年のプリツカー賞は、大分出身の磯崎新さんが受賞しました。空間について高く評価されている建築家ですが、前衛の脱却という「こうでなければならない」に挑み続けた表現の自由を探求しつづける表現者でもあります。

大分県民であればお馴染みの偉人。とても喜ばしいことですが、少し考えさせられることも。

物足りない大分県の表現の自由について。

磯崎新さんの好きな建築物

OBS付近を歩いていれば、磯崎新さんの作品である岩田学園を紹介する看板を目にしたこともあるでしょう。

大分で「なんかすごい」と感性を揺さぶられる建築物を見れば、磯崎さんが絡んでいることも珍しくはない県ですので、県民にとってはお馴染みの表現者でもあります。

上げればキリがありませんが、そのなかでも磯崎作品で好きな建築物を紹介させてください。

知の探求を昇る階段の大分県立図書館

空間を表現することに定評がある磯崎新さん。それに触れられるのが、大分県立図書館。車で来る方が多いので、地下駐車場からは少し工夫が必要ですが、玄関ホールなんてその感性の揺さぶりを覚えます。

玄関ホールからの図書館への階段。知に触れることができる予感。玄関ホールからの階段を昇って図書館に入るのが僕のルーティンです。必ず受付で駐車場のスタンプを押すほど。階段を降りたり下ることの楽しみを与える建築物でもあるのです。

あと読み疲れたら上を見上げてください。きっと新たな発見があるはず。

磯崎新関連書籍特集を、きっと今日から企画する大分県立図書館になるでしょう。現在「建設の解体」は貸出可ですが、予約合戦が開始されるはず。こんな本もおすすめです。

外観からしてワクワクするアートプラザ

外光が差し込むホールが素晴らしいですが、府内城のイルミネーションよりも「なんだろう」という気になり思わず足を運んでしまう人も多いのではないでしょうか?

アートプラザが旧県立図書館だったことを、僕ら平成世代は知りません。

当時は洗練された図書館だったはず。今で言う「オシャレ図書館」の先駆けのようにも思えます。アートプラザの空気や匂いが現大分県立図書館に似ているように個人的に感じていますが、磯崎さんの表現がそうさせているのかもしれません。

県図書もアートプラザも、表現者によくあるギラついた感性ではなく「寡黙な挑戦」を感じられるところに共通点を感じ、お気に入りな空間です。

大河ドラマ大友宗麟への期待値コントロール

大友宗麟の墓も磯崎新さんの作品です。

大分県でも「宗麟を大河ドラマに」の風潮があり、南蛮BVNGO交流館も開館しました。今回のプリツカー賞受賞によって、大友宗麟の墓も注目を集め、大河ドラマへの機運がさらに高まる期待を持てます。

NHKは権威に弱いのですから。

大友宗麟をめぐる作家と建築家の不思議な縁

大分合同新聞が連載していた宗麟小説がありましたが、赤神諒さんの宗麟小説がヒットしていることからそちらに大分合同がベクトルを向けるなど無慈悲なコスパ乗り替えが起きています。マスメディアの色眼鏡に振り回されている宗麟作家さんら。

磯崎さんも同じような不遇を受けた話を聞いたことがあります。不況により建築界隈がコンセプトよりもコストを重要視したことから、マスメディアから消えたとも言われる磯崎さん。

「大友宗麟の縁からみる小説家と建築家に対するご都合主義なマスメディアの変遷」など、学生は大分を語る良い論文のテーマになると感じます。

表現の自由を探求するきっかけに

「ブログタイトル名の変更を強要・保守は行政を批判するな」と大分大学のIPを偽装され、表現等の自由の侵害を受けた経験を持つ当ブログ。それを行ったのが、自ら教育者であることを名乗る人物です。県教委汚職事件を絡めてカウンターを行うと、フリーメールアドレスも捨て逃げ出す卑劣な教育者でもあります。

「気に入らない」を理由に、このようなことを仕掛ける大分が問題にならない県と国。

「こうでなければならない」に挑戦し続けたのも磯崎新さん。啓蒙主義を批判するポストモダンをリードしたことが、プリツカー賞でも評価されています。

前衛からの脱却を望むが、コンペティションでは審査員として前衛芸術運動であるコンセプチュアルアートを評価しました。さらに日本の建築教育を批判した審査評を書いたとも言われています。

なんか気難しい方のように感じるでしょうが、意外と単純な審査評。

前衛とかモダンアートなどの定義にもいろいろとありますが、磯崎先生が求めているのはコンセプトとしてある遊び心。「こうでなければならない」の組織的な進化主義への抵抗、そして建築家としての遊び心を持つ重要性を説く審査評とも言われています。

表現の自由を愛する大分県民が磯崎新さんであり、それが評価されたプリツカー賞受賞です。

一方、先生の感性を育んだ大分では「こうでなければならない」の組織的進化主義を迎合し、気に入らない発言は基本的人権の根幹である表現等の自由を税金で侵害してまで言論封殺する大分県教育界隈が存在することも忘れてはいけません。

リベラルというイデオロギーを愛でる者(教育者)と表現者の間に、表現の自由への解釈に大きな乖離がある。

オープンカレッジ・国民文化祭など表現の自由に関するイベントが立て続けに開催されたのに、税金で行われた人権侵害に向き合うことができない大分県から、育まれた磯崎新さんの感性。

このアンバランスさは、さらに大分の不安定要素を浮き彫りにさせました。

今回の受賞から、大分県民は表現の自由という探究心を磯崎新さんから学ぶことができる機会でもあります。今回の受賞で複眼的に表現について考える良いきっかけになってほしいと感じます。

表現等の自由が誰にでも存在することを認めることができない憲法違反の文化庁が的外れなダウンロード規制に突っ走っているからこそ、大分や日本に向けられた表現に対する課題であり、朗報でもあるのです。

大分言論
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