ぼっちが大好きである僕は温泉施設で喧騒を避けたい。
静謐な空間で温泉に浸り3セットほどのサウナを好むため、ウェーイ勢やおじさんの野太い声を避けるため工夫をします。時間帯で静謐な温泉に出会うことに成功しますが、施設によっても違いがあるように感じます。
シンフロなんて必要がない静かなおんせん県おおいたを探すぼっち温泉。
もちろん静謐には運が大きな影響を与えます。
今回訪れたぶんご温泉高田の湯は静謐はありませんでしたが、銭湯の残滓に触れることができました。
銭湯の残滓を見たぶんご温泉高田の湯
平日お昼の12時くらいから1時間半ほどの入浴。おんせん県おおいたのコロナ禍の産物となったであろうチケット投入ボックス。350円で購入したチケットをそこに供える。
僕はいつも「よろしくおねがいします」とスタッフさんにあいさつをする迷惑なぼっちですが、スタッフさんはコロナ禍の産物となったソーシャルディスタンスを守り、頭だけを下げます。
徹底した守備でコロナ禍に立ち向かう温泉施設が、ぶんご温泉高田の湯です。
ぼっち率高めだが常連さんの集会場
シンフロで湯しぶきOKとなったおんせん県おおいたで、ただ静謐を求める無謀な旅をしているぼっち温泉。
お昼の時間は静謐の期待値が高いのですが、ぶんご温泉高田の湯は違いました。ぼっち率高めですが、常連さんの集会場となっています。待ち合わせをせず「たまたま」一緒になる、もしかしたら名前も知らない温友。
特にサウナとととのいスペース(露天風呂)にあるベンチは、野太い声が溢れています。
静かな時間をゆったりと過ごしたい僕は正直苦手でしたが、銭湯の残滓として考えればよくある「古き良き時代」が流れているととらえることもできます。
でもこの喧騒、施設の良さでまったく気にならなくなりました。
気持ちが良いのに大きい浴槽の利用が少ない
大きい浴槽に加え、ジェットバスの座位や寝湯そして電気風呂と揃っています。
天然水と水道水の違いがわからない僕は、温泉の質がよくわかりません。大分市を代表する大深度地熱温泉や、塩化物泉・炭酸水素なんて違いがわからない。肌で感じるタイプですが、ぶんご温泉高田の湯は嫌いじゃない。
少し深めの浴槽。目を瞑って腕組みをしているおじいさんの前に居座ることにしました。
波紋を立ててはいけない。おじいさんの口元に届かないよう凪をイメージする。お客さんはいるはずなのに、なかなか浴槽に入らないお客さんたち。
なぜだろう?続く凪の時間。おじいさんは微動だにしませんので、根気負けしました。それほど心地よい温度です。
静謐を求めるぼっちが試される90度のサウナ
ぼっち率は高めですが、集会場となっているサウナの室温は90度。静謐を求める僕にとっては、この喧騒とこの温度はなかなか試されるサウナでした。
しかしセットを積み重ねることで交感神経と副交感神経の活性化で生まれた余裕が、その喧騒を受け入れていきます。銭湯の残滓として認識できる余裕を作り出せる温泉とサウナの効力、すごすぎ。
そんな余裕で生まれた喧騒の観察。
静かなサウナ室は、ひとりによって喧騒を生み出す。これは先生がいない自習時間。
小中学生の教室に似ている!!
「ちょっと男子ー」の声が愛おしい。この音声が流れたら、みんなどんな顔をするのだろう。男が徒党を組むと、ろくなことが起きない。
広く深くそして心地よい大分市でも屈指の水風呂
副交感神経が働くのが休憩時と言われていますが、そのトリガーになるのが水風呂。ぶんご温泉高田の湯の水風呂は、大分市屈指だと感じます。
広くそして深く水風呂に入ったと感じさせる心地よい温度。汗を流すかけ湯が水風呂前に設置されているのも、なんか好き。
しっかりと休憩へのオン・ザ・ロードが整えられています。
心の整え方を教えてくれるととのいスペース
3度目の用語解説ですが、温冷交代浴の産物をおんせん県おおいたで「ととのう」と発言することに僕はレジスタンスでありたい。ヘルシーな脳内革命「イケた」を堪能できる心地が良い外気浴です。
たぶん近くの小学校からでしょう。
校庭で遊ぶ子どもたちの声で、休みなのか?それとも学校が終わったのかを判断することってできますよね?
そんな声が聞こえてきました。
静謐さのために排除したい喧騒もこの施設の一部。
すべてを受け入れて身を委ねることも悪くないと、ぶんご温泉高田の湯は教えてくれます。
氷のクーラーボックス
サ道や福岡の施設で見たことがある氷が入ったクーラーボックスが設置されているぶんご温泉高田の湯。おんせん県おおいたの課題として見逃せない水分補給問題に対応していると感じます。
このご時世の懸念材料でもありますが、それでも水分補給に関心が高い施設として記憶に残ります。脱衣所にも自販機がありますので、こちらでも水分補給が可能です。
ちなみにコーラー瓶の自販機あります。
静謐の運がない時の切り替えを学べるぶんご温泉高田の湯
ぶんご温泉高田の湯は12時から24時(25時とも)まで。入浴料は350円。
たまたま銭湯の残滓である常連さんの集いの喧騒がやまない日だったのか?僕には判断することができませんが、訪れたこの日に静謐はありませんでした。
となりのぼっちさんが「うるせーな」という感じで常連さんの野太い声に反応していました。その方と1セット目の僕が重なったことは否定しませんが、もうどうでもよくなった。
静謐さを求める目的を捨てることすらできる素敵な施設でした。この施設だから喧騒を受け入れられます。
温泉やサウナの静謐には運もある。こんな日もあるのです。
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