大分県教委汚職事件による採用取消訴訟で「口利きの存在」を認める証言

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大分県教委汚職事件に関連する採用取消訴訟で、証人尋問が認められ当時のナンバー2であった元審議監が出廷した。県教委関係者が初めて公の場で「口利きの存在」を認めた。

元審議監は「合否を事前に知らせて欲しいという依頼(原告の教育を担当した元大分大学教授)を受けた受験者のリストを渡されたが、採用にも便宜をはかる趣旨と受け取ることもあった」と証言。また元審議監は「口利きリストが入ったフロッピーディスクは保存していたが、警察から押収され返ってきていない」と述べた。また口利きの依頼者の名前は「影響が大きい」ということで明らかにしなかった。

また元審議監在任中に、かなりの口利きの依頼があって、前任者から「こうした方法で人事は回っている」と引き継ぎを受けた。元審議監は、このような悪習をなくすべきだと考えていたが、長い間続いていたことですぐにやめることができなったと後悔の念を述べ、「今となっては採用を取り消された人たちに申し訳ないと思っている」と謝罪した。

原告側は「口利き依頼者の名前を明らかにしてくれなかったのは残念だが、元審議監が証言をしてくれたことは一歩前進」とコメントしている。

びっくりした人も多いだろう。原告の教育係となった元大分大学教授のように否定するものだと思っていたが、まさか「口利きの存在」を認めた。またそれだけではなく、リストが入ったフロッピーディスクの存在も認め、それが警察に押収され戻ってきていない事実と、依頼者の名を明かさない理由は「影響が大きい」。

野中教育長が健康上の理由で退任したが、知事部局出身の工藤氏が県教育長ポストに就いている。特記するべき点は、首長が直接任命する新制度以降から、5代続けて知事部局出身者が教育長にポストについていること。広瀬知事が掲げる教育改革を邁進しているとも見えるが、なんらかの意図も感じることもできるだろう。

一方、別の採用取消訴訟で大分県に採用取消処分の取り消しを命じる判決が大分地裁から出たが、県は当然控訴している。

元審議監から口利きとそのリストがあった事実を法廷で述べることの意味。当たり前という方もいるだろうが、大分県を想ってくれる方もまだいるということがわかって、晴れやかな気持ちになった一方、闇の深さを感じた。多分誰も言ってくれないだろうから「少し動かしてくれてありがとうございました」と言いたい。

真相解明するための機運は高まっているように感じる。教育長を自ら任命し、またその制度以前からも知事部局出身者から出ることに違和感を感じない人がいればいいのだが、なんらか勘繰ることもできる人事。採用取消処分の取消を命じる判決と真相解明はわけて考える必要があるという言い訳を続ける大分県って、とても苦しいと感じる。こんな県に教育改革とか言われても、卑近な僕は納得できない。

元審議監の証言があっても、広瀬知事は真相解明に本気で乗り気になってくれないのだろうか?

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